公開日:|更新日:
個人事業での開業は、低資金・小規模でもビジネスを始められるのが特徴。大きな会社を興すよりリスクは少ないですが、それでも職種の選び方によっては失敗する可能性もあります。失敗しない開業のポイントをまとめました。
起業には、主に設備資金と運営資金がかかります。店舗や事務所を構えて、法人として営業する場合にはどうしても初期投資が必要です。
しかし、個人事業主として、自宅を職場にしたり、無店舗で開業できるビジネスを始めることで、これらの初期投資を抑えることができます。個人事業主なら法人登記の諸費用などが発生せず、無店舗で自宅開業なども可能。手元にあるものだけでビジネスが始められます。職種や開業方法を選べば、ほぼ0円での起業は可能なのです。
職種によって、独立開業が失敗しやすいものとそうでないものがあります。開業するためのビジネスプランを選ぶ際に、避けておきたい職種の条件をまとめてみました。
特に失敗しやすいものの特徴としては、初期費用が高額になるもの、利益率が低いもの、リピーターがつかないものが挙げられます。これらの条件に合致するビジネスを始めると、起業が軌道に乗る前に資金がショートしたり、顧客開拓が行き詰ったりして、廃業に追い込まれてしまうリスクが大きいのです。
反対に、比較的成功しやすい職種というものもあります。個人事業主として独立開業するのに向いているビジネスの条件もまとめてみました。
失敗しやすいものと反対の特徴で、低資金で始められて、利益率が高く、リピート購入する顧客がつきやすいもの。しかも無店舗・自宅事務所などで開業できるものならなお良いと言えます。
総じて、リスクを抑えながら開業することが、ビジネスを長く続け、軌道に乗せやすいポイントだと言えるでしょう。こういったビジネスを選ぶことが、成功の第一歩です。
最後に、独立開業の資金の助けになる助成金・補助金について解説しています。融資との違い、助成金と補助金の違い、さらに独立開業する場合にチェックしておきたい助成金情報もご紹介しています。
融資とは違い、返済の義務がない助成金と補助金。これらを利用すれば、起業時の資金負担を軽減することができ、よりローリスクで起業できるのです。特に助成金は、定められた条件を満たせば比較的受給しやすい制度です。補助金は事業計画書などを厳しく見られますが、助成金はより開かれた制度となっています。
独立開業と聞くと、若い人がその大部分を占めているようなイメージを持っている方もいるかもしれません。けれども、実際には10代や20代よりも、30代と40代の人が多く、例えば2019年においては、起業した人全体の約7割を占めています。
この年代の強みとしては、一定の社会人経験や、その中で身に付けたスキルや専門的な知識などを、ビジネスに生かせることがあげられます。結婚や出産、家庭などと両立させていくことが、個人事業を成功させるための重要なカギのひとつだといえるでしょう。
独立開業は、するだけならば比較的簡単にできます。しかし大変なのは、それを続けていくこと。成功している経営者にはどのような特徴があるかを知っておくことは、事業を長年にわたって成功させていくための指針となるはずです。
独立開業をしたからといって、よほどのことがない限りは何もしなくてもお客さんが来る、なんてことはあり得ません。そのため、まずは認知度を高める必要がありますし、そのための手法として、宣伝・広報活動に力を入れていく必要があります。
宣伝の方法についてはいろいろなものがあります。地元密着でやっていくなら、地元の人に知ってもらうためにポスティングなどの手法が有効です。そして、より多くの人に知ってもらうなら、ホームページやSNSを活用していきましょう。
独立開業をする際、売上をどのように上げていくかは、最重要課題です。しかし、売上がいくら大きくても、それだけ多額の経費を使っているようであれば、利益はなかなか増えていきません。会社員であれば会社が出してくれる経費も、個人事業主の場合は自分で負担しなければいけないからです。個人事業主として少しでも安定した形で事業を継続していきたいのであれば、日々かかるコストに関しても、しっかりと考えていかなければいけません。どのようなことを考えるべきか、チェックしておきましょう。
独立開業をしたときに、最初にやらなければいけないのが「営業」です。いかに素晴らしい商品やサービスを取り扱っていたとしても、それを知ってもらわなければ、受注や契約には至らないからです。営業にはさまざまな方法があり、それぞれに効果も一長一短となっています。自社にとってはどのような営業方法が適しているのかをしっかりと見極めた上で、無駄なく成果を挙げられるような手法を選んでいくことが、会社のスタートアップには重要です。
個人事業を開業した際考えなくてはならないのが、税金の問題です。税金はいろいろな項目で所得にかかってくるため、最初はあまりの額の大きさに戸惑うかもしれません。しかし、個人事業主や会社をやっているのであれば、税金について理解をしてうまく対策をしていくことで、大幅に所得を圧縮し、節税をしていくこともできるのです。税金について理解を深めることは、個人事業を継続していく上では、非常に大切なことだと言えるでしょう。
自宅で低リスクでの開業を考えている人もいるのではないでしょうか。ここでは自宅でも開業が可能な業種を紹介しています。さまざまな業種の中から、自宅兼事務所として開業ができる業種や、自宅開業することのメリット・デメリットまでをまとめました。
自宅開業はメリットも大きいですがデメリットもあるので、将来その事業をどこまで展開するかまで考慮した上で、自宅開業するかどうかを決めましょう。目先のメリットだけを見て判断すると、トラブルの原因となってしまいます。
独立開業では資金調達が必要です。リスクが少ない方法として、自己資金や親族や友人に借りる方法があります。他にも、新創業融資制度や信用金庫からの融資、クラウドファンディングの利用が一般的です。
資金調達方法はひとつに限定せず、複数知っておいて損はありません。ただし自己資金以外は返済というリスクがあることも理解しておきましょう。リスクの少ない方法でも、返済できなければ信用を失う可能性もあります。どんな方法でも資金調達計画を練るときは、慎重な判断が必要です。
独立開業において、資本金とはどのような意味を持つのでしょうか?資本金をいくらに設定するかで、会社へのメリット・デメリットが大きく変わってきます。
適切な資本金の設定をするため、資本金の大きさからわかることや、資本金の目安など、資本金について知っておきたいことを解説します。
また、資本金が多すぎても少なすぎても良くない理由についても説明しています。資本金がいかに重要かを知り、設立する会社にとって適切な資本金設定をしましょう。
個人開業・独立開業すると毎年必要になる確定申告。確定申告では収入から経費を差し引いた「所得」を算出して申告します。個人事業における経費とは、事業を進めていくうえで発生した費用のことです。
個人事業主の場合は自分で経費の支払いを管理し、確定申告に備える必要があります。経費はさまざまな種類があるため、何をどこまで計上できるのか迷う人も少なくないでしょう。ここでは、個人開業・独立開業の事業主が計上可能な経費について解説します。
家族にとって収入がゼロになるリスクも高い独立開業は、反対して当然です。生活が不安定になるなどの不安を払拭しなければ、賛成してもらえないでしょう。どんなことをしたいのか、どう実現に導くのかなどを具体的に説明してください。また期限を定め明確なゴールを伝えることも大切です。独立開業のリスクを回避するためにも、まずは副業から始めるのも一つの手でしょう。副業から始めることで、収入が得られるという客観的な証拠として家族の説得材料になります。
事業を支援するための給付金や支援制度は、個人事業を対象としているものも数多くあります。業種別・目的別の給付金や支援制度が多いため、利用できる可能性があるかどうか、一度チェックしてみましょう。申請にあたって、書類を集めたりあらかじめ経営の相談をしたりとさまざまな準備があるため、申請期限には余裕を持って取り掛かるとスムーズに申請ができます。
個人事業を始める場合、事業計画書があるとスムーズに開業ができます。法人のように事業計画書の作成は義務付けられていませんが、資金調達時や取引先の開拓時において、事業計画書は大きな役割を果たします。
より事業を有利に始めるために、個人事業であっても事業計画書を作成しておくと良いでしょう。
インボイス制度は、個人事業主にも大きな影響を与える制度です。自分には関係ないだろう、よくわからないからあまり気にしていない、というような状態を長く続けていると、取引先との関係に影響が出る恐れがあります。まずはインボイス制度について正しく理解し、行うべき対応を実施しましょう。ここではインボイス制度の詳細と個人事業主が行うべき対応を紹介しています。
個人事業主は事務所を構える場合、自宅・賃貸物件・シェアオフィスなどさまざまな選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、働き方の希望や業種によって適した場所は異なります。
自分にとってどんな環境が働きやすいかを考え、事務所とするべき場所を選びましょう。
個人事業主の人材雇用は、採用の検討から雇用の手続きまで自らで行う必要があります。1人採用するのにもさまざまなコストがかかり、手続きも複雑です。雇用してからすぐに辞めてしまう、任せたかった仕事が任せられない…というようなミスマッチを防ぎ、事業拡大の可能性を高められる人材を雇用しましょう。
資金繰り表は、資金の流れを把握する、将来のお金の流れを予測する、経営戦略を立てる材料にするなどさまざまな使い道があります。資金繰り表は入力する項目がたくさんあるものの、実際に入力するのは現金の出入りのみなので、作成が難しいわけではありません。資金繰り表できちんと現金の出入りを把握し、不安定な経営にならないように対策を立てましょう。
個人事業主は、ビジネスで使用する「屋号」を持つことができます。屋号は必須ではありませんが、屋号があることでビジネスが行いやすくなるでしょう。屋号は開業してからでもつけられますが、あらかじめつけておくとクライアントにも認知してもらいやすいです。
屋号をつける際は、できるだけわかりやすく、覚えやすい屋号がおすすめです。
個人事業を成功に導くため、経営戦略の立案が欠かせません。戦略がないと、場当たり的な対応で事業を展開していくことになるからです。SWOT分析を活用すると、ビジネスの実態に即した経営戦略を立案しやすくなります。戦略が定まったら、従業員と共有して実行に移します。定期的な見直しを行うことも大切です。
個人事業として開業できる業種・職種の中には、製品や材料をメーカー・卸売り業者から仕入れる必要のある事業も多いでしょう。仕入れを成功させることは、事業の成功にもつながります。開業時は、長いお付き合いができる仕入れ先を見つけることが重要です。
反対に仕入れ先が安定しないと、お客様に対して製品やサービスが提供できなくなり、事業者への評価が下がってしまいます。
個人事業を始める際は、まず頼れる仕入先を見つけましょう。
個人事業のコンセプトを設定することは、事業への取り組みをスムーズにするほか、顧客へのアピールなど、さまざまなメリットがあります。金融機関の利用などに必要な事業計画を立てる際にも活用できるため、必ず設定しておくことが望ましいです。コンセプト設計を行う際の手順に則って、細かいコンセプト設計を行いましょう。
個人で戦う個人事業主にとって、健康で元気に働ける状態は非常に重要です。しかし、病気で体調を崩したり、予想外の事故によりケガをしたり、といった事態はだれにでも起こり得ます。その際心強い存在になるのが保険です。加入が義務付けられている国民健康保険だけではカバーできる範囲が十分とはいえないケースもあり、別途保険に加入することでさらに安心できます。
個人事業主として働く場合には、名刺の作成について悩む場合があります。名刺は、取引先や消費者に対する挨拶に必要で、社会的信用につながるビジネスアイテムです。業種・業態によって役立ちますので、名刺の記載事項や印象的なデザインについて確認して、ビジネスチャンスを広げましょう。
個人事業主であれば事業用の銀行口座を開設する必要はありません。しかし開設しておけば、取引先の不安を払拭しやすくなったり、キャッシュフローの管理が簡単になったりなどのメリットがあります。ただし個人用口座とは開設方法が違うため、メリットとともにデメリットも把握し、開設するべきかどうかを考えることが大切です。
個人事業主として活動するなら、事業用の印鑑を用意しておくと役立つシーンがあるでしょう。絶対に必要なものではありませんが、もし事業の拡大や法人化を検討しているなら、作っておいて損はありません。事業用印鑑を作るメリットとデメリットを知ったうえで、必要な種類の印鑑を作っておけば事業を進めやすくなります。
低資金開業で個人事業主になるなら、独自ドメインのメールアドレスを取得しておきましょう。時間やコストはかかるものの、SEO対策効果も高く、その後の事業の発展にやくだつと考えられるためです。独自ドメインの取得方法も把握した上で、事業用のメールアドレスを作成すると個人事業主として成功しやすくなります。
個人事業主であっても、顧客リストなど個人情報を取り扱う事業者は、個人情報取扱事業者に該当します。個人情報の漏洩や滅失などのトラブルが生じた際には、個人情報保護委員会規則に則り個人情報保護委員会に報告しなければなりません。もちろん、情報漏洩などのトラブルが生じないように日頃から個人情報の取り扱いには注意が必要です。
令和6年度の税制改正に伴って、令和6年分の所得税と個人住民税の定額減税が実施されます。同一生計配偶者と扶養家族も対象です。給与所得者は所属している企業で対応しますが、個人事業主やフリーランスは自分で手続きを行わなければなりません。制度に対する理解を深め、働き方や納税方法に応じて手続きしましょう。
個人事業主と法人との違いは、主に開業にかかる手続きと費用、経費として計上できる範囲、そして課される税金の金額にあります。個人事業主であれば開業届けを提出すれば無料で開業できますが、法人の場合は法務局への申請が必要となり、資金もなければなりません。それぞれのメリット・デメリットを知り、どちらの方法を選ぶのか考えてみてください。